「緑色」をめぐる文明の溝

今日は、落ち着きを感じさせるコーディネートです。
オリーブグリーンは、緑色と黄色を併せ持つ色であり、
オーラソーマでは、「見抜く力」、「他者に対する権力ではなく、
他者を力づける」光線を象徴しているそうです。
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一日がかりのふたつのミーティングのあとで、
明日が納期の仕事にとりかかります。

こんな日は、気ぜわしさを感じる一方、
少しでも関わる人々のお役に立てているのかな、
という充実感を覚えます。

さて、今日は「緑色」について書きます。

みなさんは、普段の暮らしの中で緑色の服を着るでしょうか。

アメリカのカラーコンサルタント、
フェイバー・ビレンによると、

緑色が好きな人は、バランス感覚があり、
目標に向かって確実に歩む人で、
歓談を楽しみ、資産や社会的名声を大切にする人々という
プロフィールがあるそうです。

一方、緑色が嫌いな人は、
心配性や寂しがり屋だったり、
自分のことを正当に評価されていないと感じていたり、
群衆の中での孤独感を覚えていたり
・・・といった特徴があると分析されています。

この「緑色」ほど、国や文化によって
違う気持ちで受け止められている色は
ないのではと思います。

日本では、
大自然の草木の色を連想させる、
癒やしと落ち着きの色。

イスラム世界では、
砂漠の中のオアシスを連想させる、
生命の色。

一転して、ヨーロッパでは緑色に
ネガティブなイメージを抱く人も多いのです。

それは、青色と黄色を混ぜることでしか作れなかった緑色が、
キリスト教世界では、「色光」という神の領域に人間が踏み込む、
冒涜の色とされていたからです。

また、古代から緑色は、
恋の季節である新緑の春を連想させ、
人間が超越できない大自然を連想させたため、
緑色は、ままならない運命に翻弄される色、
ときには不幸の色としてとらえられました。

トランプテーブルの台の色や、
ドル札の色がグリーンであるのも、
ままならない運命に人間を巻き込む、
賭博や金融へのイメージが背景にあるのです。

そして、ヨーロッパにとっては、緑色は
決して征服できなかった
イスラム文化を象徴する色でもあり、
不吉な色としてとらえられていました。

現在では、ヨーロッパでの緑色に対する印象は
自然をイメージさせる色として、
好意的に移りつつあるようですが、
ヨーロッパの人々の、緑色への悪印象は、
依然として残っているようです。

そのような背景から、
映画の主人公が緑色の衣装で知られている、
ピーターパンやロビンフッドは、
つかみどころのなさや、
支配への反抗の象徴であり、
緑色のドレスをまとったヒロインは
運命に翻弄される人物として
描かれているのです。

かたや、中国では、とくに男性にとっては、
緑色は侮辱の色。
緑色の帽子を贈られた男性は、
「私はあなたの奥さんのことを、
深く知っていますよ」という
その暗なるメッセージに、深い怒りを覚えるそうです。

緑色は、日本人にとっては何気なく知覚されているのに、
他国では、まったく違う印象でとらえられている色なのです。

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