トースターおつまみ

いま、「トースターおつまみ」が静かなブームを呼んでいます。

日本にトーストという食べ物が普及して以来、
何十年ものあいだ、
「トーストは朝、食べるもの」でした。

この見方をくつがえし、
家飲みのビールやワインの肴になるような、
美味しいトーストが焼ける・・・
というのが、「トースターおつまみ」人気上昇の秘訣のようです。

私も夜の遅い時間に帰宅した時など、ごくまれにですが、
トーストを焼いて頂くことがあります。

朝のトーストとはレシピを変えて、
食パンの上に海苔やハム、温野菜やチーズなど
好きな食材を散らしてトースターで焼き上げます。

あっという間にできる、
一風変わったお夜食の「おつまみトースト」。
香ばしい香りが鼻をくすぐって、
つかの間の夜の時間をゆったりと愉しく演出してくれます。

さて、この「トースターおつまみ」ヒットの立役者となっているのが、
とある日本製の高級トースターです。

バルミューダ 「The Toaster」 22,900円(税抜)
The Toaster

「最高の香りと食感を実現する感動のトースター」
というのが、この家電のキャッチフレーズです。

なぜ「感動のトースター」なのか。

従来のトースターで焼いたトーストと、食感が全く違うのだそうです。

というのも、回路制御を細やかに設定していて、
パン(料理)の種類に合わせて加熱方法に変化を加え、
パンの水分を封じ込めるからだそうです。

だから、外はカリッと、中はフワッと仕上がるというのです。

もちろん、パンが焦げることはありません。
また、パン屑がトレイからボロボロ…と落ちることもありません。

ですが・・・

この「The Toaster」のウリは、
「焦がさずに焼ける」「早く焼ける」とか、
「内部の掃除がラク」といったことではありません。
また、「おしゃれなデザイン」でもありません。

そうではなく、
「最高のトーストを食べる、豊かな時間」
という「体験」です。

さらには、
「家に帰るのが嬉しくなる」
という「感情」です。

だから、トースターという普及品の価格競争に巻き込まれないで、
大ヒットを持続しているのだと思います。

「革新的なトースターを開発する」となると難しそうですが、
「家に帰るのが楽しみになるようなものを提供する」
という目標の達成方法なら、無限にありそうです。

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