子どもたちが大好きな夏休みも、いよいよ終盤です。
この時期、キャンプや天体観測が楽しい頃。
天体望遠鏡で月や惑星を見ていると、
星の雰囲気が地球とまるで違うので、
不思議な気持ちを覚えます。
ところで、「宇宙の平均的な色(color of the universe)」を
研究した天文学者たちがいるのだそうです。
ジョンズ・ホプキンズ大学の
アイバン・K・ボールドリー氏とカール・グレーズブルック氏です。
彼らは、宇宙にある星々の「年齢」を、
星が放つ光の色から割り出していました。
そして、宇宙の大半の星といわれる
20万以上もの銀河の光の色を調査したのだそうです。
そして、2001年、地球からみた宇宙の平均の色は、
「ターコイズ色(greenish white)」になると発表しました。
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2カ月後、この発表に影が差します。
ロチェスター工科大学の色彩科学者である
マーク・フェアチャイルド氏が、さきの発表には、
計算間違いがあると指摘。
人間の目に光が白く見える「白色点」の設定を正しく修正すると、
本当の宇宙の平均の色は、ベージュなのだそうです。
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ちょっとした前提の違いで、随分と結果も変わるものです。
一見、白に見えるベージュです。
2002年、ジョンズ・ホプキンズ大学の研究チームは
フェアチャイルド氏の指摘を受け、報告を修正しました。
さて、ボールドリー氏とグレーズブルック氏、
そしてフェアチャイルド氏の間には
この研究討論を通じて友情が芽生え、
「宇宙の平均の色に名前をつけようではないか」
ということになり、ジョンズ・ホプキンズ大学内で
コンテストを催すことになりました。
【トップ10のエントリーと最終獲得票】
しかし、研究者たちが投票をした結果とは無関係に、
カフェイン好きの誰かの意見で、「Cosmic Latte」に決まったようです。
惑星に名前がつけられるように、
現在もなお、特別な色に新しい名前がつけられているのですね。