さて、今週はひとつのジャケットをめぐって、
どんな色のボトムズが合わせられるのかを
さまざまな方法で割り出してきました。
それは、色として「調和する」ことに
焦点を置いたやり方でした。
今日は視点を変えて、
ある色どうしを組みあわせた装いが、
他人の目にどう映っていて、
あなたの印象をどう変えるのか、について
書きます。
まずは、こちらの本をご紹介します。
カラーイメージスケール 講談社
小林重順 (著)、日本カラーデザイン研究所 (編)
色がもたらす「イメージ」は、
人によってさまざまです。
それでも、いくらか共通した要素があります。
株式会社 日本カラーデザイン研究所では、
色や配色のイメージを表すキーワードの候補をつくり、
アンケート調査によって選んでもらって、
共通したイメージを蓄積しました。
この本には、おもな色が表現できるイメージのキーワードとともに、
代表的な配色と、そのイメージワードが紹介されています。
例えば、ジャケットの色「PB/DGR(濃紺・ミッドナイトブルー)」には、
おもにつぎのイメージがあるようです。
- 格調のある
- おごそかな
- 伝統的な
- がっしりした
- メカニックな
- 権威的な
- 正式な・・・etc.
さらに、「PB/DGR(濃紺・ミッドナイトブルー)」を
次のような色と組みあわせて使うことで、
大きく次の2つのイメージを演出できるそうです。
例えば、
・同じような暗いトーンの色と組み合わせで・・・丈夫でがっしりとしたイメージ
・クールな明るい色と組み合わせで・・・メカニックなイメージ
逆に言うと、「PB/DGR(濃紺・ミッドナイトブルー)」は、
- 可愛くロマンチックな
- ナチュラルな、カジュアルな
というイメージとは真逆の印象をあたえる色です。
色や配色が伝えるイメージを知っておけば、
自分がなりたいイメージと違った、
ちぐはぐな装いをすることもありません。
ちなみに、この本にある配色は、
ファッション分野だけでなく
インテリアやプロダクト、さらに、
ちらしやWEBなどのビジュアル分野でも
活用することができます。
いろんな色彩心理のキーワードが
細やかにぎっしりと詰まった本です。
書店で見かけたらぜひ手にとって、
気になる色を調べてみて下さいね。