今日も、こちらのジャケットの
配色候補について考えてみたいと思います。
色彩学では、さまざまな種類の配色調和を見ることができます。
アメリカの色彩学者であるジャッドによると、次の4つの条件のいずれかをみたす配色は、調和するということです。
- 色相環のように規則的に配置された色群の中から、規則的に選択した色は調和する(秩序の原理)
- 木の葉の光が当たっている部分と陰の濃淡のように、日常で見慣れた色は調和する(なじみの原理)
- 同系色相、同系トーンなど共通性をもつ色どうしは調和する(類似性の原理)
- 明快なコントラストをもつ色の組みあわせは調和する(明瞭性の原理)
これらの要素を満たすジャケットにあうボトムズの候補色で、
前回までに取り上げていなかったものをご紹介します。
■ナチュラルハーモニー
自然界で、光の当たっている景色が黄みがかって見え、
陰の景色が青みがかって見えることから考え出された配色方法です。
黄色に近い色相を明るくし、青紫に近い色相を暗くして組み合わせます。
■ドミナントカラー配色
同一色相から類似色相の中で、統一感のある色相で全体をまとめる配色方法です。
■ドミナントトーン配色
3色以上の配色で、同一から類似トーンの統一感がある色を組み合わせる配色方法です。
■トーン・イン・トーン配色
同じトーンまたは類似トーンの中から選ぶ配色方法です。
色相は自由に選択できます。
■トーン・オン・トーン配色
同じ色相で、明度差を大きくとった配色方法です。
■ビコロール配色
コントラスト感のある明快な2色を配色する方法です。
無彩色(白~黒)を含めて、選ぶことができます。
このようなアプローチで、着合わせの色にふさわしい
「すべらない配色」を割り出すことができます。