新月の夜は、お泊まりで名古屋の郊外へ。
渥美湾のほとりのカフェで、
書道家の友人が催す新月写経を体験します。
旅行のコーディネートは、
冬の眠りから目覚める桜の幹のような、
赤みを帯びた灰色のチュニックとロングベストを使った装いです。
色みを感じさせないチュニックを選んだのは、
写経で、墨の「黒」が和紙の「白」に映えるのを、
じっくりと味わうためです。
灰色の単なる地味な装いにならないよう、
顔周りに同系色で淡く明るい桜色のシルクストールと
ローズクオーツのネックレスを組みあわせ、
明るさと繊細さを感じさせる着合わせをつくりました。
ボトムスは、色味を抑えた渋めのマロンカラーのトラウザーズで、
トップスとの色の統一感を出します
薄白い日中の日差しや新月の時節であることをふまえて、
指輪と時計はシルバーのものをまといます。
ちなみに、こちらのトップスは深みのある赤のボトムズとも
色味が共通しており、着回しをすることができます。
さて、最近では、写経キットが文具店でも販売されており、
自宅で好きな時間にいつでも写経をすることができます。
それでも、新月の日に格別な場所で、参加者が一緒につくりだす、
澄んだ場の雰囲気の中で写経をするのは心地よいものです。
写経では、一字一字の筆運びに集中して、筆を進めます。
お経を写し終えた後の心地よい疲労感が、
夜の深い眠りを誘ってくれそうです。
写し終えたお経は、仏閣に奉納し供養するものとされていますので、
友人にお願いして、奉納して頂くことにしました。
日常の慌ただしさから離れて、
静かに自分と向き合う時間を持てたことを
有り難く嬉しく思います。