まだまだ寒い季節が続くものの、
日差しが一歩ずつ長くなってきました。
ロシアでは、2月下旬~4月中旬にかけての
日足が伸びる時期を「光の春」と呼ぶのだそうです。
厳寒の地ならではの、春を待ちわびる文化を感じさせるキーワードです。
さて、春先から活躍するのがトレンチコートです。
トレンチコートはファッションの定番アイテムのひとつといわれ、
長年にわたり愛用する方も多いと思います。
ジャケットやウールコートのような流行によるデザインの変化が比較的少なく、
ジーンズルックの上からトレンチコートを羽織ると上質カジュアルが演出でき、
また、髪の毛をルーズになびかせたままでトレンチをまとうと、
往年のフランス女優風になるなど、着回しに大変便利なアイテムです。
自分の目指すイメージ、自分の容姿にぴったり似合うトレンチコートに出会えたら、
コーディネートの幅が広がって、おしゃれを楽しむことができます。
今回は、トレンチコートの選び方について書きます。
■コットンか化繊製が、通年活用の決め手
バーゲンの時期になると、牛革やウール、
シルクなどのトレンチコートが出ることがあります。
普段は高価なだけに、バーゲンは魅力的なもの。
でも、買った後で特殊クリーニングが必要だったり、
冬場だけした使えない素材にするのは、
定番アイテムとしてはもったいないこと。
一着目のトレンチコートは、
コットンか化繊製のものを選ぶと良いでしょう。
■自分の顔色に馴染む色のものを
トレンチコートの色は、
黄みよりや赤みよりなど、
さまざまなシェードのベージュ色や
緑み・茶色を帯びたカーキ色を基本に、
紺や赤や黒、そして、その他のさまざまな色のものがあります。
ベージュといっても、100色以上のものが街に流通しています。
トレンチコートは首回りに、直接的に色の影響をもたらします。
中には、色が明るすぎて顔が白く寂しくなったり、
カーキの黄みが強すぎて不健康そうな顔色に見えたり、
暗い色が陰気な印象に見せてしまう方も。
自分の魅力的な印象を引き出す色のトレンチを、
じっくり試着して探すことをおすすめします。
■パンツルック? スカートルック?
普段、あなたが来ているボトムスは、
トラウザが多いでしょうか。
それとも、スカートが多いでしょうか。
もし、トラウザルックが多いなら、ハーフ丈よりも長くて、
おしりや太ももが隠れる程度の長さが着こなしやすいと思います。
逆に、フルレングスの長いトレンチについては、
身長が155センチ以上ある方なら、
全体の印象が馴染んで着こなせます。
一方、スカートルックが多いなら、
スカートの丈よりも少し長めの物を。
トレンチの下からスカートが見える長さだと、
寸足らずでチープな印象に見られる恐れがあります。
特に、脚の形がO脚やX脚の方で、
スカートから覗く足もとのシルエットがまっすぐでない場合には、
その部分をできるだけ隠すイメージで、丈を選ぶと良いでしょう。
また、足首の形にメリハリがない方や、
ふくらはぎから下が目立ってむくみやすい方も、
その部分を隠してスカートの丈を決め、
スカートが覆われるようにトレンチの丈を決めれば、
エレガントに見えるでしょう。
あるいは、ブーツの丈を使って、
足首の気になるパーツをカバーすれば、
トレンチの丈の選択肢がぐっと広がります。
■開衿は、フェイスラインに合わせて
トレンチコートの良い点は、襟元を閉めても空けても
着ることができ、違った印象を楽しめることです。
ただし、顎の下のラインから鎖骨までの長さが8センチない方や、
顔に横幅がある人は、襟元を開けて羽織るのがおすすめです。
あるいは、前のボタンを全部開けて羽織ることで、
身体にタテのラインをつくることができます。
■トレンチを颯爽と着こなすには
トレンチコートは、
サイドから見たあなたのシルエットを優美にしてくれます。
歩くときは、背骨をコツ人の上に積み重ねるように整え、
腰から歩き出すイメージで脚を運びましょう。
トレンチコートの魅力を存分に味わって、
心までも明るくなる春の日差しを楽しんで頂ければ、嬉しいです。