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愛の色、ピンクとオリーブ

ピンク色は、以前のブログでご紹介のとおり、
着る人を一層、幸せで優美な気持ちにしてくれる色です。
また、直感力が鋭くなり、こまやかな心くばりを働いて、
周囲からの好意や感謝を引き寄せる色でもあります。

一方、ピンク色を好んで身につけている人の中には、
自分のことを脇に置いて他の人に奉仕するあまり、
他者の言動に振り回されて傷ついてしまう人も。
また、自分が本当に望んでいることを探しきれていない、
という人もいるのではないでしょうか。

他の人を大切にする優しさいっぱいの人に
是非、あわせて使って頂きたい色が、
ピンク色の反対色のオリーブ色です。

オリーブ色には、自分の中にスペースをつくって、
自分が本当にやりたいことは何かを見つめ、
これまで解決できなかったことに気づかせてくれる
力があります。

また、オリーブ色は、自分の嫌いな点を、
笑いに変えて受け止める力も、もたらしてくれます。

私の周りで見かける、
「自分も相手もしっかりと大切にできる人」たちは、
とても輝いているように思います。

オリーブ×ピンクのコーディネートは、
春先の明るい髪の毛の色にもぴったりです!

コーデ

四原色アイメイク法

大阪では、桜の枝にぷっくりとした蕾が見られるようになりました。

ブティックのショーウィンドウには、ブライトカラーの服を着たマネキンが、
晴れやかに新しい季節を知らせます。

さて、私は以前から構想していたことを、実行してみることにしました。

それは、タイトルの通り、「四原色アイメイク法」です。

私たちが見ている「色」には、「物体の色」と「光の色」があります。

メイクアップは、目もとという「物体の色」なので、こちらについて説明します。

物体の色は、次の三つの色の単色または混色で成り立ちます。

・C (Cyan) シアン[水色]
・M(Magenta) マゼンタ[赤紫色]
・Y(Yellow) イエロー[黄色]

そして、これらの三色をすべて混ぜ合わせると、
・K(Kuro) 黒
ができます。CMYK
「K」だけが、なぜか日本語ですが、
そのように表記が決められています。

この四つの色の組みあわせで、
水彩絵の具のように、さまざまな色を作ることができます。
これを、「減法混色」といいます。減法混色

この法則を活用すれば、アイカラーについても、
上の四つの色を様々な比率で混ぜれば、
金や銀、白を除いたほとんどの色を作れるはず。

そうすると、その日にまとう洋服に合わせて、
色を自在に選べるのでは、と思ったのです。

デパートやコスメショップ、薬局などをあたり、
四つの色を探しました。

そして、ほぼ「C・M・Y・K」に近い単色アイシャドウを
ようやく見つけました。

こちらです。アイカラー

シアンが本来の原色の色よりも少しだけ青みがかっていますが、
もっと近い色を見つけるまで、こちらで試すことに。

色見本の冊子には、作りたい色とCMYKのレシピが載っています。カラーパレット(全体)

こちらを参考にしながら、
目分量でそれぞれの色をとって手のひらの上にのせ、
ブラシで混ぜて、アイホールに少しずつ載せていきます。
今回は、シャルトリューズカラー(V47)をつくりました。
カラーパレットCが20%、Yが60%とありますので、
Cを1に対してYを3の割合でブラシで取り、
手のひらで混ぜて少しずつアイホールに乗せます。

アイシャドウを施した後の色は、こちらのようになります。アイカラー後だいたい、思った通りの色みを出すことができました。

ちなみに、今回使った「明るく鮮やかなトーン(ブライトトーン)」の
おもな色のレシピは、次の通りです。CMYKバリエーション(Bright-Color)

メイク後に、ブラシを洗って乾かす手間は出てきますが、
着る洋服にぴったりのアイカラーがないとき、
この方法は重宝しそうです。メイク完成

「プラダを着た悪魔」

私の好きな映画のひとつに、「プラダを着た悪魔」があります。プラダを着た悪魔
ストーリー自体はフィクションということのようですが、
映画に登場するファッション誌の編集長は、
アメリカ版「VOGUE」の編集長であるアナ・ウインターが
モデルになっていると聞きます。

さわりのストーリーは、次のような流れです。

ジャーナリスト志望の主人公が、ファッション雑誌の出版社に就職し、
凄腕編集長のアシスタントを務めることに。

ファッションに興味がなく、仕事着も垢抜けないものばかりで、
2号サイズや4号サイズの服を着るために食事制限をしてまで
頑張っている同僚たちにも無関心。

そんな彼女を採用した上司の編集長は、
仕事上の秘書事項だけでなく、プライベートに及ぶことまで任務を要求。
仕事場を離れても携帯電話が鳴り、「至急案件」の指示が飛びます。

そんな鬼編集長の態度に、つのる不満。
ある日、編集長から仕事のことで厳しい指摘を受けた折、
同僚に不満をぶちまけます。
すると、同僚はひと言、「だったら、辞めてしまえばいい」と言います。

「上司がもっと理解を示してくれたら」「仕方なく、上司の意向に添えなかった」
と言っていた主人公でしたが、気づいてみると、
それは自分で決めた限界だったことに気づきます。

そう気づいてからの彼女の変身ぶりは見事で、
以前の着こなしとは打って変わって垢抜け、
編集長のアシスタントとしてふさわしい
美と知性を感じさせる装いになり、
上司の要求にも鋭意、取り組むようになっていったのです。

担当する雑誌のテーマは、「内なる美(Inner Beauty)」。
映画では、モード業界の華やかさや欺瞞、厳しさを映しながら、
実は主人公が自分に向き合い、真の心の美を見いだす旅を描いていました。

また、部下を優雅ながら奴隷のように扱う悪魔ぶりが印象的な編集長でしたが、
主人公の仕事ぶりに次第に好感を抱き、
主人公が彼女の元を離れて次の仕事を探す折には、
面接先に彼女の高評価を送るなど、
主人公の良い理解者になっていたことが印象的でした。

何度でも観たくなる、元気が出る作品です。
昨年の夏、小説の続編が出版されたそうで、
いつか読む日が待ち遠しいです。

かばんの修理に思うこと

数年前、長く愛用してきたパーティーバッグのハンドルを支えていた
留め金の一か所がはずれ、方々の修理店をあたりましたが、
「同じ金具が見つからず、お修理は難しい」
ということで、仕方なく、クローゼットにバッグを眠らせていました。

ところが、最近になって、
「とことん、かばんの修理をしてくれる工房がある」と聞き、
伺ってみることにしました。

兵庫県三田市の「山澤工房」というお店です。

修理のご相談に伺うと、
「バッグのハンドル部分の接続部分の金具を
もとの付け方と同じやり方ではめ込むこともできますが、
再び外れてしまう可能性があるので、
バッグに接着している四角い枠型の金属の上部に穴をうがって
小さなネジで固定する方法で修理をさせてもらえませんか」
とのご提案を頂きました。

お直しの期間は約1カ月、費用は約8千円ということで、
少し考えましたが、お気に入りのお品だったので、
お直しをお願いすることにしました。

さて、1ヵ月が過ぎ、「かばんの修理が仕上がりました」とのご連絡があり、
お店を訪れると、無事にハンドルのお直しが終わり、
もとの通りの美しいたたずまいに復元頂きました。かばん

接合部分を含めて、周辺の革の縫製をほどいたことを全く感じさせない、
見事な仕上がりです。かばん2

金属の枠部分を、金磨きの布で丁寧に拭くと、
失われていた光沢感が蘇ってきました。

まるで、かばんが「捨てずに直してくれて、本当にありがとう!」
と喜んでくれているような印象を受けました。

日常お世話になる持ち物には、人の役に立つべく生まれてきて、
用途を全うするための生命が吹き込まれているのを感じます。

これまで、ショッピングの折には商品の便利さや魅力と
販売価格のみを見て、商品を手に入れてきましたが、
修理代も含めた生涯価格を考えても手に入れたいだろうか?
ということを考えるようになりました。
現代は、安くて新しい品物を買い、
汚れたり壊れたりしたらすぐに捨ててしまうことも可能な世の中ですが、
それだけではあまりに寂しすぎると思うのです。

下駄の鼻緒のお直しや刺し子の繕い、割れた陶器の金継などで、
大切に身の回りのものと関わってきた日本人の古く良き伝統を、
私も日常に少しずつ、取り入れてみたいと思います。

冬と春のはざまの陽光を楽しむおしゃれ

まだまだ寒い日中ですが、今日は陽春の日差しに恵まれました。
今日はイメージコンサルティングのお仕事で、大阪に向かいます。
コートの中の装いは、このようにしました。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

小花模様のシルクジョーゼットのタンクに、
マスタードカラーのスウェードのチュニック、
そして、少し赤みを感じさせるスモーキーブラウンのトラウザーズ。
チュニックのウェストは、ハラコ素材でスモーキーブラウンを繰り返します。

春を感じさせるシルクと、冬を感じさせるスウェードやハラコを組み合わせることで、
これから来る春を待ちわび、去りゆく冬を見送ります。
日本料理のお店で、二つの季節の食材を組み合わせて、
時節を愛でる計らいに、ヒントを頂きました。

アクセサリーは、小花模様に含まれるアクアカラーを、
アリゾナターコイズのネックレスで重ね、
春の陽光に似たシンプルな金色のものを。
ネイルは作り込まず、Nail Envyだけを塗って艶を足して出かけます。

おでかけ服に着替える前に、SAMSARAのオーデパルファンを
ウェストの左右2カ所に、ミストがかすかにかかる程度に
まといます。

この香水はサンスクリット語で
「輪廻転生」という意味の名前で、
サンダルウッドを基調とした個性の強い香りですが、
立ち上る香りが落ち着いたスパイシーさを醸して、
自分が今ここにいることを、
心地よく感じさせてくれる香りです。

寒暖が続く季節も、今週までだとか。
そろそろ、本格的な春夏シーズンの彩りが
街をゆく人たちに見られるのが、
とても楽しみです!

色の力を取り入れる~緑色~

高校生の頃、クラスにいたセンスの良い友人が、
「緑色は合わせる服の色が難しくて、お金持ちの色と言われるらしい」
と何気なく言った言葉がずっと記憶に残っていて、それ以来、
緑色の服を着ている人をずっと意識して見てきました。

確かに、日常の服に原色の緑色を取り入れている人とは、
街では、なかなか出逢わないように思います。

しかし、カーキなどの黄みを帯びた緑色や、
オリーブなどの濃い色、あるいは、
レタスグリーンやピーコックグリーンなど、
黄みや青みによった明るく鮮やかな色など、
緑色のバリエーションが多彩なことに気づきます。

このように、緑色は種類が豊富なので、
装いの変化を楽しむことができます。

緑色を身近に感じたい時とは、
自然とのつながりを感じたい時、
自分自身のペースを大切にしたい時、
周囲と仲良くおつきあいをしたい時ではないでしょうか。

「最近、ちょっと頑張りすぎだな・・・」
「もっと自分と向き合う時間がほしい」

という方は、是非、この色を
服やネクタイ、ジュエリー、バッグなどに
取り入れてみることをお薦めします。

[スプリングタイプ]
温かみを感じさせる、明るい緑色がおすすめです。green(spring)ベーシックカラーのベージュやキャメル、黄みがかった鮮やかな緑色のグラデーションなどでコーディネートをつくります。緑色のコーディネート(Spring)

[サマータイプ]
ひんやりとした明るい緑色、または、
スモーキーでクールな緑色がおすすめです。green(summer)ベーシックカラーのネイビーやグレイ、
隣の色みの青や紫と組み合わせます。緑色のコーディネート(Summer)

[オータムタイプ]
黄みがかったスモーキーな緑色や、
同じく黄みを帯びた深い緑色がおすすめです。
green(autumn)
ベーシックカラーのダークブラウンや、
トマトレッド、マスタード、ティール(濃い青緑)などと組み合わせます。緑色のコーディネート(Autumn)

[ウィンタータイプ]
冷たさを感じさせる鮮やかな緑や、
日陰の葉の色を連想させる深い緑色がおすすめです。green(winter)白や黒、シルバーグレーなどのモノトーンカラーと組み合わせて、
または、強い対比を感じさせるライトレモンイエロー、
アイシーグリーンと組み合わせて。緑色のコーディネート(Winter)コントラストカラーを取り入れるポイントは、
ストールや襟元などに配置して、顔まわりにインパクトを作ると良いでしょう。

グリーンを香水で取り入れるなら、
草原をわたるそよ風を連想させる
PIERRE BALMAINのVENT VERT(ヴァンヴェール)や
BVLGARIのEau Parfumée au thé vert(オ・パフメ オーテヴェール)、
あるいは、もっとエネルギッシュさを感じさせる
COMME des GARCONSのAMAZINGREENなどがあります。
グリーンノートの香水にはたくさんの種類がありますので、
ニュアンスの違いにこだわってみるのも楽しいものです。

色の力を取り入れる~黄色~

黄色は、古来から太陽の光の色を表しました。
日本や沖縄では、黄色は王家の色であり、
一般には禁色とされていました。
ヨーロッパでも、古来、黄色は巫女の衣装などに用いられる
聖なる色でしたが、暗黒の中世に「裏切りのユダ」を象徴する色とされ、
ルネッサンスを迎えるまで黄色は、
汚らわしい色として忌み嫌われてきました。

しかし、現在の欧米では、黄色は幸福を表す色となり、
黄色への印象も変わってきています。

黄色は、周囲に「仲良く楽しくやりましょう」という
サインを送ることのできる色です。
職場の連帯感を盛り上げたいときや、
プレッシャーをはねのけて楽しい気分で乗り切りたいときに、
ネクタイなどに取り入れて、ぜひ活用したい色です。

黄色はまた、気持ちが不安定な時、
心の悩みを温かく照らして和らげる効果や、
食欲を増進してくれる効果があります。
特に、黄色みを帯びた電球色や温白色のランプは、
食事を美味しそうな色に見せてくれますので、
LEDランプをダイニングで使っている方は是非、
取り入れることをお薦めします。

[スプリングタイプ]
yellow(spring)
カナリアのような明るい黄色や、オレンジをかすかに帯びた、
ネイプルズイエローがお薦めです。
黄色のコーディネート(Spring)明るいキャメルやオレンジ、レタスグリーンと組み合わせて、
フレッシュな印象を作ることができます。

[サマータイプ]
yellow(summer)
薄く明るい、酸っぱさを感じさせるライトレモンイエローが
お薦めです。
黄色のコーディネート(Summer)ネイビーやグレー、ローズピンクやライラックとともに組み合わせて、
初夏のイングリッシュ・ガーデンのような、涼しげな印象をつくります。
薄手のジョーゼットシルクや、
キメの細かいカーフスキンやスウェードの小物などで
黄色を取り入れると、上品な質感をさらに高めます。

[オータムタイプ]
yellow(autumn)
やや黄みを濃く感じさせるサフランイエローがお薦めです。
黄色のコーディネート(Autumn)ベーシックカラーのチョコレートブラウンやカーキ、
温かみを感じさせるインクブルーと組み合わせて、
豊かな印象を作ります。

[ウィンタータイプ]
yellow(winter)
明るくて酸っぱさを感じさせる、青み寄りのレモンイエローを
アクセントカラーに取り入れてみましょう。
黄色のコーディネート(Winter)ダークグレイやネイビーとともに、あるいは、
モノトーンのコーディネートに少量の黄色を組み合わせると、
ウィンターらしい凛とした艶やかさをつくります。
また、ハリのあるシルクスカーフやクリスタルガラスのペンダントなど、
光沢感のある素材で黄色を取り入れると良いでしょう。

黄色のファッションはちょっと・・・という方は、
シトロンやベルガモットの香りを取り入れて、
太陽の恵みのエネルギーをチャージしてみてくださいね。

色の力を取り入れる~オレンジ~

オレンジ色は、温かさを感じさせる色です。

オレンジ色は、着る人を陽気で社交的な印象に仕立て、
周囲に「気軽に声をかけてほしい」というサインを送ることのできる色です。
異業種交流会やカンファレンスなど、
たくさんの人と出会う場で自分を印象づけたい時、
ぜひ活用して頂きたい色です。

また、大きなショックや抑圧を感じているとき、
オレンジ色は苦痛を和らげ、癒やしてくれます。

さらに、オレンジ色は、エネルギーの方向を定めさせ、
仕事を全うする力を分けてくれる色。
仕事のなかで判断に迷うことがあったら、
オレンジ色のマウスパッドやペンを使って、
色の効果を借りてみましょう。

あるいは、オレンジ色を取り入れる代わりに、
オレンジ色を連想させるマンダリンオレンジや、
オレンジの花であるネロリのエッセンシャルオイルを、
1/2カップほどのぬるま湯に一滴垂らして、
香りを取り入れても良いでしょう。

[スプリングタイプ]
orange(spring)
薄いオレンジ色や明るく鮮やかなオレンジ色、
黄みがかったオレンジ色など、
幅広いオレンジ色が似合うタイプです。
オレンジのコーディネート(Spring)ベーシックカラーのアイボリーやサンドカラーのポイントに、
または、アップルグリーンやターコイズと組み合わせて、
鮮やかな配色を楽しみましょう。

[サマータイプ]
黄みがかったオレンジよりも、
赤みよりの柔らかいオレンジ色を選び、
明るいグレーやブルー、ピンクを中心にして組み合わせ、
全体をエレガントにまとめます。
オレンジのコーディネート(Summer)

[オータムタイプ]
orange(autumn)
黄みがかった濃いパンプキンカラーや、
深く鮮やかなキャロットカラーなど、
秋の実りを連想させるディープカラーのオレンジがお薦めです。
オレンジのコーディネート(Autumn)生成り色やベージュの装いのアクセントカラーに、
あるいはベーシックカラーのブラウン、
さらに、カーキやティーグリーン、マスタードと組みあわせて。

[ウィンタータイプ]
顔周りへの配置を避けて、
濁りを感じさせない、鮮やかなオレンジを取り入れてみましょう。
オレンジのコーディネート(Winter)モノトーンの差し色としてベルトやバッグなどに
オレンジを取り入れたれたり、
フューシャやレモンイエローなどと組み合わせて、
モダンな印象をつくると、顔まわりの表情を輝かせます。

最後に、二日酔いの日にオレンジを着ると、
体調が一層悪化してしまうとか。
オレンジ色は肝臓の色であり、
肝臓に必要とされるオレンジ色の光を、
オレンジ色の服が反射してしまい、
体に取り入れづらいためでしょう。

歓送迎会の多い3月は、その日の体調をみて
オレンジ色を取り入れることをお薦めします。

新月の夕べ、海辺のほとりのカフェで写経を体験

新月の夜は、お泊まりで名古屋の郊外へ。
渥美湾のほとりのカフェで、
書道家の友人が催す新月写経を体験します。

旅行のコーディネートは、
冬の眠りから目覚める桜の幹のような、
赤みを帯びた灰色のチュニックとロングベストを使った装いです。
コーデ1

色みを感じさせないチュニックを選んだのは、
写経で、墨の「黒」が和紙の「白」に映えるのを、
じっくりと味わうためです。

灰色の単なる地味な装いにならないよう、
顔周りに同系色で淡く明るい桜色のシルクストールと
ローズクオーツのネックレスを組みあわせ、
明るさと繊細さを感じさせる着合わせをつくりました。

ボトムスは、色味を抑えた渋めのマロンカラーのトラウザーズで、
トップスとの色の統一感を出します

薄白い日中の日差しや新月の時節であることをふまえて、
指輪と時計はシルバーのものをまといます。アクセサリー

ちなみに、こちらのトップスは深みのある赤のボトムズとも
色味が共通しており、着回しをすることができます。コーデ2

さて、最近では、写経キットが文具店でも販売されており、
自宅で好きな時間にいつでも写経をすることができます。
それでも、新月の日に格別な場所で、参加者が一緒につくりだす、
澄んだ場の雰囲気の中で写経をするのは心地よいものです。

写経では、一字一字の筆運びに集中して、筆を進めます。
お経を写し終えた後の心地よい疲労感が、
夜の深い眠りを誘ってくれそうです。写経

写し終えたお経は、仏閣に奉納し供養するものとされていますので、
友人にお願いして、奉納して頂くことにしました。

日常の慌ただしさから離れて、
静かに自分と向き合う時間を持てたことを
有り難く嬉しく思います。

色の力を取り入れる~茶色~

茶色は、黄から橙、赤といった原色に
黒や灰色を混ぜることで生まれます。
色の幅が非常に広い反面、暗い色のため、
明るい色と比べて、色みの微妙な違いを
識別しにくい色でもあります。

茶色には、人を穏やかな気持ちにさせ、
集中力を高めて、事務ミスを少なくさせると
いわれています。

また、茶色はまとう人を堅実で、成熟した
包容力のある印象に見せてくれます。

茶色は、温かみを感じさせる色が得意な
イエローベースの人に似合いやすい色です。
でも、仕事着のボトムスに、あるいは、
鞄や靴、ベルトや名刺ケース、
メガネフレームなどの小物に、
ワードローブと調和する茶色を取り入れるなら、
どんなシーズンタイプの人でも、
茶色の効果を味わって頂くことができます。

[スプリングタイプ]
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
黄色みを感じる、暖かで明るいニュアンスの
キャメルやゴールデンブラウンがおすめです。
スプリングタイプは、ボトムスや小物だけでなく、
コートやジャケットなどに茶色を使っても、
お顔やデコルテと調和して、健康的な印象を
つくることができます。

[サマータイプ]
brown(summer)
少し赤みを感じさせる、スモーキーな
ココアブラウンがお薦めです。
ピンクベージュやオールドローズと
組み合わせると落ち着いた印象に、
ミントグリーンやベビーブルーと
組み合わせるとモダンな印象になります。
上半身全体に茶色を使うと、
表情が暗くなってしまう方もあるので、
トップスの模様の中に茶色を含むなど、
小さな面積で茶色を使うことをお薦めします。

[オータムタイプ]
brown(autumn)
秋の実りを感じさせる艶やかな色が全体的に得意な、
オータムタイプは、茶色も深みのある色をお薦めします。
ローシェンナやチョコレートブラウンは
オータイタイプのベーシックカラー。
ワードローブのさまざまなアイテムと組み合わせて、
バリエーションを楽しめます。
茶色を使ってゴージャスな印象をつくり出せるのは、
オータムタイプならではの魅力です。

[ウィンタータイプ]
brown(winter)
青みがかった鮮やかな色や氷のように明るい色が
似合うウィンタータイプの茶色は、
色味をほとんど感じない、黒に近い濃い茶色。
あるいは、紫みによった深い色のボルドーをお薦めします。
一枚で着るとお顔の印象が暗くなってしまう人は
ポイント使いで茶色を取り入れ、
そうでなければスーツなどのアウターに使って頂き、
スカーフやバッグなどで鮮やかな色を差し色にすると
良いでしょう。

西洋と異なり、日本では古来から茶色は尊ばれてきました。
日本人は檜(ひのき)や杉、楠などの木材が使われた建造物や船、
わざわざ染料で染めてつくられた、多様な茶色の布を愛でてきました。
その代表となるのが、天皇陛下の御束帯で禁色とされた、
黄櫨染(こうろぜん)です。
黄櫨染2黄櫨染は、中天にかかる太陽の色を表し、
見る角度によってオレンジ色にも見えます。
西洋で高貴な色とされる、鮮やかで濃い原色とは
全く赴きの違う文化を感じさせる色です。

茶色をまとう代わりに、木々の息吹を感じる
シダーウッドやオークモスが使われている香水や、
塗香(ずこう)を試してみるのも一興です。
塗香塗香は仏教の修行者が仏様に捧げる
六種の供物のうちのひとつで、身を清め、
邪気を寄せ付けない効果があるそうです。

写経や法要の前に用いられている塗香を、
日常に取り入れることができたら、
仕草や立ち居振る舞いまでもが
優雅に変わりそうですね。